Vol.12 第13回通常総代会を開催

北薩森林組合通信 Vol.12

第13回通常総代会を開催

 

 北薩森林組合は8月18日、薩摩川内市国際交流センターで第13回通常総代会を開催しました。

 

 

 総代会は、組合長あいさつに続き、さつま町の米丸 文武組合員を議長に選任して、議事に入り、提出された第1号議案「令和2年度業務報告承認の件」から第11号議案「役員改選の件」まで執行部提案どおり承認されました。

 

【承認された役員】

理事 藤岡 芳昭・濱田 茂・満尾 千治・山元 悦朗・中村 幸二・中畝地 良一・松﨑 勝利 (敬称略)

監事 東 哲雄・本田 勝郎・青﨑 和英 (敬称略)

 その後の理事会にて、代表理事組合長に藤岡 芳昭 氏が選任されました。

 

総代会での組合長あいさつ(要旨)は次のとおりです。

 

【組合長あいさつ(要旨)】

 最近の全国的に広がる記録的な集中豪雨による河川の氾濫や土砂災害などの自然災害が多発しており、当組合管内でも大変な被害を受けた。森林組合は、森林・林業に携わる者の使命として、水源涵養機能や地球温暖化防止対策等と併せて災害に強い「緑の国土強靭化」に向けた取り組みを一層強力に推進していくことにより、森林の持つ公益的機能が継続的に発揮できる森づくりに貢献する役割を担っていることを強く認識しながら、事業を展開する。

 管内の人工林は本格的な利用期を迎えており、貴重な森林資源を循環利用することが求められているが、世界的に経済活動が停滞する中にあって、建築業界や木材業界では、昨年末から始まっていた木材不足が本年4月には「ウッドショック」といわれる社会現象にまで拡大。木材不足とこれに起因する原木価格の高騰が続いている。当組合の木材流通センターでは、本年6月24日の市において、最高値はスギが23,500円、ヒノキは35,700円の高値で取引されたが、直近の市況から当面は、ヒノキが横ばいから弱含み、スギは値下がり傾向で推移すると予測されている。

 本年度は、林産・販売事業において、取扱量・取扱高共に増加に転じたこともあって、9,113千円の当期剰余金(計画比149%)を計上することができた。このことは、職員の不断の努力と併せて、組合員の皆様はもとより、鹿児島県・管内5市町をはじめとする機関・団体など多くの関係各位のご指導・ご支援の賜物と深く感謝申し上げる。

 令和3年度は、コロナ禍による経済活動の停滞により依然先行き不透明な中にあって、組合の中核事業である除間伐等の森林整備事業の推進に加えて、林産・販売事業の拡大を目指す。現在の木材価格は組合員に一層の利益還元ができ、「伐って、使って、植えて、育てて」という森林資源の循環型林業の確立に欠かせない再造林が推進しやすい環境にある一方、常に変動する木材相場は組合経営に少なからず影響を及ぼすことになるので、情勢を注視しながら計画達成に向けて鋭意努力する。

 また、本年度は次期森林組合系統運動『JForestビジョン2030』の初年度になる。「地域森林の適切な保全・利用と林業経営のさらなる発展に向けて」をサブテーマに、1.組合員サービスの向上、2.働く人の所得向上・就業環境改善、3.事業拡大・経営の安定化の3つの課題解決に向けて、県・市町と連携した地域森林管理体制の確立等5つの項目について取組むこととしている。当組合では、10年後の夢・目指すべき姿とその実現に向けた取組事項や目標数値を設定し、『北薩森林組合ビジョン2030』として次期総代会に提案させて戴く。

 森林組合を取り巻く環境は、木材価格の高騰など幾分明るい兆しは見えてきたものの依然厳しい状況にあることは否めない。役職員一同総力を結集してこの難局を乗り越えて参る所存であるので、引き続きご支援・ご協力を賜りたい。